それぞれの分野の専門家が、学問や研究に関する成果を発表する場である”学会”。医療に関係する学会は実に数多くあり1年中何かしら開催されていますが、春、そして秋から初冬にかけてがトップシーズンに当たります。
今月上旬に掛けて弊社スタッフも、患者さんへのサポートや各種業務の合間を縫って、最新の情報やネットワークを広げるために学会に顔を出しました。そんな中、代表の堀も、11月30日・12月1日の両日に、東京大学本郷キャンパスで開催された、日本生命倫理学会 第25回年次大会に参加してきました。 本年度の大会テーマは「死生学と生命倫理」。拙著「穏やかで幸せな死を迎えるための23の方法」、大学などの教育機関における「死の疑似体験」はじめ、死と生をテーマとした講義に代表されるように、堀にとって死生学は大きなライフテーマの1つです。 同じ学問を専攻する皆さんの新たな知見に触れて、大きな刺激を受けるとともに、習得したものを臨床の現場では患者さんやご家族に、教育の現場では学生や医療者に、各々フィードバックしたいとの思いを強くしたようです。 ![]() (学会会場にて) 堀からのメッセージ 「自らの最期と如何に向き合い、如何に意思決定を行なうか」は、古今東西を問わず、私たち人間にとって大きなテーマです。 今回の学会では海外の事例に関する報告も数多くありました。各国・地域で倫理観や法律・制度、あるいは文化などの違いがあり、一概にどれが良くどれが悪いとは言い切ることができず、 最終的には「一人ひとりが自分自身で決めること」であるとの思いを強くしました。 健康な時には 「余命がある程度わかる疾患で最期を迎えたい」と考えていたものの、実際には予想よりもはるかに辛い痛みに苦しむケースも少なくありません。私たちの身体と心の状態は日々変化します。自分が如何に生き如何に最期を迎えたいのか、 時には立ち止まって考えることが大切です。 生と死について考える時間を一人でも多くの人に持ってもらうよう、患者さんやご家族への寄り添いとともに、執筆や教育活動にもこれまで以上に力を入れて参ります。 堀 エリカ |